Quietworksの改め文工房

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児童ポルノ法改悪 - 反対派がこの先生きのこるには / 保坂展人街頭演説in秋葉原

 1週間も経過してしまいましたが、8月1日(土)に秋葉原で行われた街頭演説*1についての雑感です。

街頭演説は平日の夕方が最適

 候補者の演説を直に聞けたことは極めて有意義でした。ただ、気になったのが、予想より人出が少なかったことと、盛り上がりに欠けていたということです。これには2つの原因が考えられます。

 一つは、“日時が悪かった”ということです。
 土曜日ということで、秋葉原の街は休日モードでした。休日の秋葉原は観光客というか見物客を中心に動いています。観光客の多くは今を楽しむことに夢中で、政治に対する関心や表現規制に対する危機感はあまり強くないようです。
 政治や表現規制の話をするなら、帰宅時に立ち寄るような常連客が多い平日の夕方が最適です。特に金曜日は帰宅時間にも余裕があり、足を止めて話を聞く条件も整っています。某ジャンルのゲームの発売日も金曜日に集中するらしい*2ので、表現規制に対する危機感の強い固定客は多いものと考えられます。
 休日の例外は盆暮れのコミックマーケット期間中と前日で、この期間の客層は表現規制に対する危機感が一般の観光客よりは強いものと考えられます。

 もう一つは、d:id:kamayan:20090801#cにおいてあすくさんが指摘しているように、「場所が悪かった」ということです。
 中央通り路上だったのですが、演説者と聴衆の間は行き交う車両で分断され、しかも聴衆は歩行者を避けなければならず、集中して話を聞くような環境ではなかったと思います。
 演説をするなら電気街口北側のロータリーが最適なのですが、当日は打ち水イベントでロータリーが使えなかったのだから仕方がありません。ただ、このような脳天気なイベントは休日に集中するものなので、その意味においても休日は避けた方がよさそうです。

与党側による非難への対抗(2009-08-11 23:00)

 与党側は、流通を目的としない単純所持の規制に異論を唱える野党側が“児童を守るための規制”に反対しているかのように非難しています。もちろん、野党側は“児童を守るための規制”ではなく“児童を守れない規制”に反対しているのだから自信を持つべきです。
 しかし、与党側の非難を真に受けて誤解している一般人は少なくないようです。街頭演説では一般人の視線にも晒されるわけですから、“児童を守るための規制”に反対しているかのような誤解を解く機会として利用するべきです。

非難されるべきは与党側(2009-08-12 11:00)

 ところで与党側は、現行法が児童を守り切れていないことの原因が単純所持を規制していないことにあるかのように主張していますが、これは誤りです。単純所持の規制により救済されるものとして挙げられる事例の多くは、提供罪や陳列罪を正常に機能させれば救済されるものであり、逆に提供罪や陳列罪を正常に機能させても救済されない事例の多くは、単純所持を規制しても救済されるのか疑わしいものです。
 もし、現行法が児童を守り切れていないとしたら、それは児童ポルノの定義に原因があると思われます。現行法においては、被写体となった児童にとって「恥ずかしい映像」が流通していて、そのことが当該児童の権利を著しく侵害していても、それが「性欲を興奮させ又は刺激するもの」に該当していなければ取り締まることができません。
 その意味においては、定義の変更を主張して不完全ではあっても改正案に盛り込んだ野党側は評価されるべきであり、それに抵抗して現行の定義に固執している与党側は非難されるべきです。

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